• トップページ > インサイドボイス > 002「多様で情報の多い時代だからこそ、生活に根付いた”ふつうの感覚”を持つ」

Inside Voice 新シリーズのインサイドボイスは、ブルーモワのメンバーや関わる人をご紹介していく企画です。商品開発やプロジェクトの活動において、これまで語ってこなかった想いや今後への取り組みをお伝えしていきます。

Voice_002 多様で情報の多い時代だからこそ、
生活に根付いた“ふつうの感覚”を持つ
武蔵野美術大学在学中よりカザッポアンドアソシエイツにてインテリアデザインを学び、2008年に独立。レストラン、カフェ、アパレルショップ、物販店などのデザインを中心に活動中。訪れる人が気持ちのよい時間を過ごせるような空間や、土地の持つ魅力を生かしたプランニングを行い、時が経っても価値の変わらない自然な空気感を生み出す。IVY PLACE(代官山)/ T.Y.HARBOR(天王洲)/ CANTINA(逗子)など話題のショップやレストランを数多く手掛けている。 >KROW 公式サイト
「女性らしさを意識しないほうが、女性にとって心地よく感じてもらえる」

インサイド・ボイス第二回目は、インテリアデザイナーのKROW長﨑さんが登場します。長﨑さんは、ブルーモワが参画したブリリア学芸大学やブリリア日本橋三越前、そしてこの夏発売となるブリリア湘南 辻堂海浜公園の3つのプロジェクトにおいて、インテリアデザイン(モデルルーム)を手掛け、ブルーモワの目指す「心が休まるリラックスできる住まい」を表現していただきました。また長﨑さんは国内外の飲食店や商業店を数多く手掛けられています。一方で個人宅や集合住宅はあまりやってこなかったそう。新築マンションでの住まいづくりについて、どのような視点をお持ちなのかお話を聞いてみました。

きっかけは、ブリリア学芸大学のプロジェクトでブルーモワさんから「カフェのような雰囲気をマンションの中につくりたい」とお話があり、そこからスタートしました。マンションのモデルルームは初めてでしたが、デザインに対する考え方はこれまでと大きく変わりません。その場所の魅力を捉えること。そしてどんな人に向けて空間を提案するかを考えること。ブリリア日本橋三越前はとても好評だったと聞いています。即完売だったそうで驚きました。あまり女性らしさを意識しないほうが、女性にとって心地よく感じてもらえるかもしれませんね。

カフェのような雰囲気をイメージした「ブリリア学芸大学」のリビング・ダイニング

KROWがデザインしたブリリア学芸大学(左)とブリリア日本橋三越前(右)のキッチン。

ブリリア日本橋三越前の「コンサバトリー(左)」と壁面をうすいピンクで塗装したリビング(右)

「その場所の魅力を見つめて、魅力を最大限に引き出す空間づくり」

今回お話を伺った場所は、長﨑さんがインテリアデザインを手掛けた逗子のイタリアンレストラン”CANTINA”です。海のすぐそばにあります。2階にレストランがあり、海を望む景色がとても気持ちのよい場所です。広く奥行きのある店内は、海側に大きく開口部が設けられ、またテラススペースやバーカウンターもあり表情豊か。あらゆるシチュエーションで食事を楽しむことができます。長﨑さんにCANTINAプロジェクトの経緯をお聞きしました。

場所の魅力をきちんと捉えて、それを空間に活かすことができたら、インテリアデザインの仕事はほとんど必要ないとも考えていて。今日の場所は逗子海岸沿いにありますよね。僕が関わる前は、レストランが1階にあって海があまり見えなかった。オーナーからお話をいただいたときに、海のすぐそばなのにもったいないと考え、思い切ってレストランを2階に配置する提案をしました。シーサイドイタリアンというサブタイトルをつけ、ロゴも一新。海を感じられる気持ちのよいレストランになりました。

長﨑さんがインテリアデザインを手掛けた逗子のイタリアンレストラン“CANTINA”

今回の「ブリリア湘南 辻堂海浜公園」も同様に、場所の持つ魅力を考え、海が好きな人に向けた住まいを提案しました。サーフィンを楽しむ親子を想定して海で使うシュノーケリングの道具やサーフボードなどの小物の演出や、リビングのカラーコーディネートの工夫で心地よい風を感じるような空間にしたり。大それた特別なことではなく、その場所の魅力に応じた、ふさわしい空間があると思います。海がすごく近いわけじゃないけど、海を近くに感じたいからここに住む。都心のマンションともまた違う。いろんな可能性がある面白いプロジェクトだなと思います。

「多様で情報の多い時代だからこそ、生活に根付いた“ふつうの感覚”を持つ」

長﨑さんは現在、家族4人で暮らしているそうです。最初はヴィンテージマンションをリノベーションしようと考えていたようですが、最終的に新築マンションを選ばれたそうです。ご自身の暮らしぶりについて、いろいろとお聞きしてみました。

最初はヴィンテージマンションを探していました。昔の間取りって個性的でいいなと思って。でも暮らしは毎日のことなので、設備や機能面ではなかなか大変だなと思いました。今の家を選んだ理由は、目の前に公園があることです。1日中カーテンを閉めなくていいし、景色が感じられる。自分の家のことはほとんどが妻まかせで。僕自身がめんどくさがりなのもありますが、そこにあまりやりたいことがないんです。たとえば建築家は自分の家を自分で建てるって聞きますが、僕はふつうなんですよ(笑)間取りも特に変えたりせず、気に入った家具とグリーンを置いたりするぐらいです。たまに壁にレンガや石を貼ってるモデルルームがありますよね。壁にレンガを貼るのも良いですが、僕はグリーンがあったり、子どもの絵をアートとして額装して飾るのも好きです。インテリアに心地よさが出せる気がします。いろんなインテリアを見て、自分の心地よさにつながるインテリアをゆっくり見つければいいと思います。

デザイナーって、ちょっとふつうじゃないことを考えてそうじゃないですか(笑)。でも実は、ふつうの感覚を大切にしていますね。料理をしたり、部屋を掃除したり、友達と会ったり、子どもと遊ぶ。こういうふつうの生活を一通り経験しておくことが大事だと思っています。生活感がないとモデルルームや住宅がわからなくなってくるので。娘のお弁当を作ることも日常ですが、飲食店の仕事が多いので外食も好きです。料理の素材の組み合わせや発想など、とても勉強になります。

ふつうの感覚というお話はブルーモワが大事にしているリアリティと近い印象を持ちました。実際に、3つのプロジェクトでブルーモワと関わってみて、私たちの発想やアイデアはどんなふうに映りましたか。

僕はクライアントさんと長くお付き合いするケースが多く、一度お仕事をさせてもらったあと、じゃあ次の店舗も、とご依頼いただきます。あなたのデザインって何?と言われると答えに困るのですが・・・。それぞれ考えていることが違うので、いろんな意見を聴くことから始めています。住宅の場合、水周りなどの使い勝手は女性の意見が重視されることが多い。お風呂に入るときの脱衣所の位置や、靴をどれだけ持っているかなど。生活のことなので、恥ずかしい話もありますよね。ブルーモワさんは、そういう生活のリアリティがベースにあるし安心感を保ちながら、住む人にとって好きな場所であるように住まいづくりをされている。ブルーモワさんが提案するマンションのスタイルは時代に合っていると思います。ちょうどいいバランスなんでしょうね。

「リラックスできる緊張しない空間、自分が好きになれる場所をつくる」

長﨑さんのご提案には、いつも新しさを感じます。さきほどお話もありましたが、良い意味で型がなくて、いつもテーマに沿ったアイデアをデザインに落とし込む。いろんなスタイルができて、どんなカタチでも表現できるという印象を持っているのですが、そのアイデアはどこからやってくるのでしょうか。

どうなんでしょうか・・・自分のことは自分が一番よくわかっていないので(笑)。そうですね、型がないこともないんですれど、料理もそうですが、素材があって料理ができる。なので、そのときの素材、テーマによって考えています。テーマがあっての空間なので、どこをヒントにするか?と常に考えて提案しています。ただ提案するものは、自分自身とかけ離れたものではありませんね。それが時代から逸れてしまうとマズイですが(笑)。僕はリラックスできる空間や緊張しない空間がいいと思っていて、その場所が出来上がったあとも自分で行ってみたいと思える場所をつくりたい。
以前、代官山のT-SITEでプロジェクトを担当したときに「ずっとここに存在していたかのような場所をつくりたい」とオーダーいただいて。そこにしかない景色を引き継ぐという考えに共感しました。駅ビルのように雨が降っていても買い物や食事ができるのはとても便利なんですが、生きているからこそ、その日、その時の気分がありますよね。晴れているから、ここに行きたい。夏だから、これが食べたい。いつもどこでも同じものに触れているとだんだんリアリティがなくなってくる。日本には四季があり、海も山もある。そういう”気分”を大事にしたいと思っています。

長﨑さんの”ふつうの感覚”という言葉がとても印象に残っています。多様な価値観があり発信される情報のスピードも速い。でもそれに流されることなく、地に足をつけて自分にとっての”ふつう”に意識を寄せる。ささやかな幸せや心地よさを感じる一番の近道かもしれません。長﨑さんから、インテリアデザイナーを入れずに、ブルーモワのチームのみなさんで、楽しく買い物するようにコーディネートしたら良いものができるかもしれませんよ、とアドバイスをいただきました。ワクワクする、楽しむことが仕事でも人生でも大切なことですよね。どうもありがとうございました。
今回訪れた場所は…「SEASIDE ITALIAN CANTINA, Zushi」

地産地消や素材の良さを引き出すシンプルなイタリアンが魅力。大きな釜で焼く本格ピッツァを始め、旬のものを美味しくいただけます。逗子海岸が目の前にあり、ふらりと立ち寄れるその場所には「おいしい料理が食べられる」「時間を忘れてくつろげる」「海を感じられる空間」というシンプルな幸せを楽しむことができます。店内はゆとりある客席で、個室もあるため、シチュエーションに合わせて楽しめるのも魅力。(予約可・専用パーキングあり)

シーサイドイタリアン カンティーナ/神奈川県逗子市新宿1-3-15 TEL.046-870-6440 年中無休

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