SPECIAL  INTERVIEW

衣食住の “スペシャリスト” に会いに行く

vol.3 風間ゆみえさん編

今回ご登場いただいたのは、“大人かわいい”ファッションの火付け役として知られ、モデルやアーティストからも熱い支持を集める人気スタイリストの風間ゆみえさん。結婚を機に住まいを葉山に移し、東京のアトリエと往復しながら暮らす風間さんは、そのインテリアセンスでも注目を集めています。そんな日常のお話をお聞きしながら、心地よい暮らしとは何かを考えていきます。

衣・住のスペシャリスト 風間ゆみえさん

スタイリスト、ディレクター。1971年生まれ。独自のファッションセンスで、ファッション誌のスタイリングからブランドのディレクションまで手掛けるほか、パールジュエリーブランド「Chang Mee」を立ち上げるなど幅広く活躍。著書に『LIKE A PRETTY WOMAN』(スタイライフ)、『Lady in Red』(扶桑社)ほか。

Interview

お気に入りは眺めていたいから 服も靴もしまい込まない

スタイリストという仕事柄、洋服や靴、ファッション雑貨をたくさんお持ちの
風間さん。どのように収納されているのかお聞きしました。

Bloomoi /
アトリエのクロゼットは、やはり大きいのでしょうね。
風間さん /
そうですね。以前は10畳ほどの部屋を丸ごとクロゼットとして使っていました。洋服や雑貨の量は尋常じゃなくて、ピークは6年前、『LIKE A PRETTY WOMAN』の執筆をしていたころかな。でも最近少しずつ減らし始めていて、家族や友人に譲ったり、通販のリサイクルショップやフリーマーケットで売ったり、寄付することもあります。思い入れのあるものばかりなので、できれば誰かに使ってほしいですから。靴も約200足あったけど、今は50足くらいまで減りましたね。
Bloomoi /
200足!そんなにたくさん、どのように収納されていたんですか。
風間さん /
靴は箱にしまい込むと存在を忘れてしまうし、お気に入りはいつも眺めていたいので、アトリエにきれいにディスプレイしています。洋服もたくさんありますが、できるだけしまい込まないで、選びやすいよう色別に分けたり、スタイリングした状態でセットしておいていますね。そうしておくと、忙しい朝もコーディネイトに悩まされずに済むんです。一時期、プラスチックケースにしまっていたこともありますが、あれはテンションが上がらない(笑)。それよりも、自分が美しいと感じるトランクに入れて部屋の隅に置いておいたほうがかわいいですよね。その上にストールを積み重ねたりすれば、収納もコーディネイトになります。
Bloomoi /
さっそく真似したいアイデアです。ところで、ものを減らそうと思われたきっかけは?
風間さん /
夫との結婚でしょうか。結婚当初、夫に「少しものを減らしたら?」と言われたときは、「これがあるから今の私があるの!」なんて反論したりもしていましたが(笑)。その後、葉山に家を購入することになり、まだカーテンも家具もないときに、布団だけ持って夫と犬と泊まりに行ったんです。とにかく何もないから、触れ合えるものは夫と犬だけ。でもそのとき初めて、人が近いっていいな、シンプルっていいな、と思ったんです。もしここにものがあったら、私はきっとそれを手に取って見たり、使ったり、洗ったりしてしまう。ものに触れる時間が多くなるぶん、夫との時間が減ってしまうんだな、と気付き、ものを減らして人との時間を作ろうと思いました。今はアトリエの引っ越しも考えているので、いい機会でしたね。

自然の中にいるときは完全にオフモードです

海を見晴らす葉山の丘の上に住んでいるという風間さん。
どのようなライフスタイルを送られているのでしょうか。

Bloomoi /
東京のアトリエと葉山は距離があるので通勤も大変だと思いますが、なぜご自宅を葉山に構えたのですか。
風間さん /
よく聞かれるんですよね(笑)。何も時間をかけて東京に通わなくても、最初から2人で東京に住めば楽なのにって。でも夫がサーフィンをやっていて、結婚前から湘南に住んでいたので、私がそこに嫁ぐというのは、私にとってはごく当たり前のことだったんです。それに夫が海のそばで生き生きと輝いている姿を見たら、理由は充分かなって。ただし仕事が忙しいと帰れないこともあるので、月曜から金曜はアトリエで過ごし、週末に葉山に帰るようにしています。葉山では、仕事は一切しません。というよりできない(笑)。自然の中にいると、完全にオフモードになって、仕事のことが考えられなくなっちゃうんですよ。葉山では、彼に付き合って海へ行って犬を泳がせたり、ヨガをしたりしてリフレッシュしています。ヨガは美容と健康のために4年半ほど続けていますが、気付いたら肩こりもなくなったし、体調もいい感じですよ。
Bloomoi /
オンとオフの切り替えができるライフスタイルは理想的ですね。私たちも都心に住みながら、くつろげる空間づくりについて常に考えています。葉山のご自宅のお気に入りポイントはどこですか。
風間さん /
入居前にだいぶリフォームしましたが、特に気に入っているのはキッチン。木製の天板を使っているのですが、温もりがありますし、パンくらいだったら、まな板を使わずにこの上で切っちゃいます。シンクは白いホーローを選びました。最初は、食器が割れるんじゃないかと心配していたのですが、今のところ大丈夫です(笑)。あとは、キッチンとダイニングの間に取り付けたガラス扉もお気に入り。最初は、扉がなくオープンなために食べ物のにおいが吹き抜けの2階まで上がってくるのが気になって付けたのですが、もともとガラス素材が好きなので、いいアクセントになったな、と満足しています。ここのモデルルームのようにサンルームもつくりたいのですが、夫には「一歩外に出れば自然がいっぱいなのに、何のためにつくるの?」って言われるんですよ。でもサンルームと外は違いますよね(笑)
Bloomoi /
室内に自然を感じられる空間があると気持ちがいいですよね。このモデルルームでも、リビングの一部をガラス扉で仕切って、サンルーム風の「コンサバトリー」を設け、室内に人工芝や緑を置くという新たな提案をしています。ところでご夫婦でインテリアの好みは一致しているのですか。
風間さん /
それが、方向性が全く違うので大変でした。夫は北欧系のシンプルなものが好きなのですが、私はデコラティブなものが好きなので。お互い自分の主張ばかりしていたときは話は平行線でしたが、私が彼の意見を受け入れようと一歩引いたら、彼も私の意見を受け入れてくれるようになりました。お互いが自分の鏡だったんだなって。こうしてぶつかったりしながら、少しずつ歩み寄ることを学んだと思います。来年あたり、もう一度リフォームしたいと考えているんですが、平屋のほうがいいかな、なんて話もしています。

40代になった今だから分かる大切なものを選んでいきたい

さまざまなものや人と出会ったからこそ、今の自分があると語る風間さんから、
40代になって、なお輝き続ける秘訣を探ります。

Bloomoi /
30代と40代で大きく変わったと感じられるところはどこですか。
風間さん /
やはりものとの付き合い方が変わったと思いますね。20代、30代のころは、たくさんのステキなものに囲まれて幸せだったし、海外旅行に行くと段ボール5箱ぶんくらい買い物していました。でも40代になった今は、数は少なくても本当に大切なものだけあればいいと思っています。そう思えるようになったのは、やはり夫の存在が大きいですね。寄り添うものにぬくもりがあると、こんなに満たされた気持ちになるんだな、という思いから、ものとの関係も量じゃないと思えるようになって。またファッションに対する思いも変わりました。昨年秋に『Lady in RED』という本を出させていただいたのですが、今までのスタイルブックのように、たくさんの洋服や雑貨で具体的なコーディネイトを見せるものではなく、洋服選びの私の“フィロソフィー”をお伝えしたいと思って書き上げました。人によっては「答えを教えてくれたほうがいい」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私のスタイルを押し付けるのではなく、読んでくださった方がご自身の答えにたどり着くためのお手伝いができたらと思ったので。特に私と同世代の方に共感していただけたら嬉しいですね。
Bloomoi /
それでは最後に、風間さんの今後のビジョンをお聞かせいただけますか。
風間さん /
これからは、人と人とのつながりを大切に過ごしていきたいですね。今までは自分の周りの人とだけ付き合うことが多く、それでじゅうぶんだと思っていましたが、このお仕事をするようになって多くの人と出会い、世の中には自分が知らないステキな世界がもっとあると気付きました。逆に私自身、ファッションの世界で培った経験があるので、そういったものを別の分野で活かせたら、いい化学反応が起こせるんじゃないかと期待しています。ファッションだけでなく、これから新しい世界に一歩踏み出していきたいと思っています。

風間さんのテンションを上げる瞬間

ドキドキが楽しい思いつきの旅行

一年に1回くらい、なんとなく気分が落ち込むことがあるんです。そんなときは、ぱっと旅行に出かけてリフレッシュ! 計画を立てていくのではなく、行き当たりばったりのサプライズを楽しむのが好きですね。国内外問わず、一人で行くこともあれば、夫や友人を誘って行くことも。あまりに気軽に行くせいか、友人には「コンビニに行くように沖縄に行くね」なんて冗談を言われたりしますが、それくらい旅行は大好きです。


パリ セーヌ川周辺が夜を迎える瞬間。刻一刻と空の色が変わっています。


日本ではなかなかお目に掛かれない、絶妙なカラーリングはベトナムならでは。

日常の疲れを癒す葉山の自然

東京は刺激的で魅力に溢れていますが、週末に葉山に帰るようになって、以前ほど疲れを感じなくなったことに気づきました。東京だけで過ごしていたときは、リフレッシュのためのルームスプレーが欠かせなかったのに、今ではほとんど買わなくなり、自然がエネルギーをチャージしてくれるんだな、と。もちろん不便も多いし、床に落ちているほこりを拾ったら毛虫だった、なんてこともありますが……。


寄せては返す波の動きや音、海の香りに癒やされる貴重な時間。

手作りのオレンジシャーベット

どこが好きなの? と聞かれても、「美味しいから」というしかありません(笑)。昔から甘いものが苦手で、砂糖もあまり摂らないのですが、これならさっぱり食べられるのでデザートにぴったり。作り方はオレンジをミキサーにかけて凍らせたものに、非加熱のハチミツをかけるだけと、とっても簡単です。

夏になると出番が多くなるオレンジシャーベット。お手製で「いただきます!」

インタビューを終えて

ものが多くてうまく収納できない、靴が多くて困る・・・など、女性ならではの悩みについて「ファッションもインテリアのひとつとして考えれば楽しい!」というアドバイスを頂戴し、前向きなスタンスから悩みを解決する姿勢を教わりました。そして、「葉山のご自宅では仕事をしない」と、仕事とプライベートの時間をしっかりと棲み分け、ご家族との時間を大切にされている姿は、同じ女性から見ても素敵で憧れてしまいます。 Bloomoiでは今後、ファッションへの悩みやこだわりをライフスタイルに活かしていけるような住まいづくりに関しても提案していきたいと思います。

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