SPECIAL  INTERVIEW

衣食住の “スペシャリスト” に会いに行く

vol.2 栗原友さん編

今回対談にご登場いただいたのは、メディアでも精力的に活躍中の料理家・栗原友(くりはら とも)さん。料理が好きで、旅行が好きで、ネコが好き、と自分らしさを楽しむ栗原さんの生き方から、暮らしを豊かにする食の魅力について考えます。

食のスペシャリスト 栗原友

料理家。ファッション誌のフリーエディター、アパレル会社のPRを経て2005年より料理家として活動開始。旅で出会った世界の料理を簡単にアレンジし、料理教室や誌面などで紹介している。お母様は料理家の栗原はるみさん。

http://kuritomo.co.jp

Interview

魚が丸ごと捌けるようになると、料理の楽しみが広がります

自宅によくある材料を使い、簡単でおしゃれな料理を次々と考案している栗原友さん。そのレシピが生まれるご自宅のキッチンについてお聞きしました。

Bloomoi /
栗原さんは、昔からお料理がお好きだったんですか。
栗原さん /
好きでしたね。母の影響もあるとは思いますが、幼稚園のころからキッチンに立っていました。好奇心旺盛だったのか、包丁が怖いとか、火が怖いとか思うことも一切なく。ただ実は、最初は料理を仕事にするつもりはなく、洋服が好きだったのでファッション誌の編集ライターをしていました。それがあるとき、料理の仕事をしてみないかと声をかけられ、やってみたら楽しくて楽しくて。
Bloomoi /
料理が楽しいとは、羨ましいです(笑)。私は包丁を使うのがあまり得意ではなくて。
栗原さん /
練習すれば、すぐに上手になりますよ。私も料理が得意といいながら、どちらかというと“お肉派”だったこともあり、3年前まで魚が上手に捌けなかったんです。それで修業も兼ねて築地の魚屋さんで働かせてもらったら、どんな魚でも捌けるようになりました。その魚屋が縁で、今の主人と出会ったわけですが(笑)。自分で魚が捌けるようになると、身から骨まで丸ごと使えるし、料理のバリエーションが広がって楽しいですよ。おかげで下処理用のキッチンツールもどんどん増えて、うろこ引き、骨抜きは当たり前、わが家にはカキ剥きナイフやタラバガニの殻も切れる大包丁、あぶり用のガスバーナーまであります。
Bloomoi /
栗原さんのお宅には、調理器具やキッチンツールもたくさんありそうですね。収納はどのようにされていますか。
栗原さん /
よく使うフライパンや鍋は、ぱっと取りやすいよう、壁に取り付けたオープン収納に置いていますが、リビングからよく見える場所なので、見た目がおしゃれで機能性の高いものを厳選しています。一方で、細々としたキッチンツールは、業務用のコンテナにまとめてポンと入れるだけ。キッチンツールは種類が多くて大きさや形もまちまちだから、細かく分けるより効率がいいんです。あと、そのままだと見栄えのよくないもの ― 例えばわが家は揚げ物をよく作るので、使用後の油を吸い取るパッドが必需品なのですが、こういうものは箱から出して、ガラス瓶に詰め替えるなど工夫しています。そのほうがオシャレに見えて、使うときの気分も違いますよね。それ以外のあまり使わないものや見せたくないものは、カウンターの下などに隠していますが、調理道具や食器に関しては、そもそも見せたくないものは買わないようになりましたね。
Bloomoi /
見せる収納と隠す収納の使い分けですね。私たちも商品開発で常に考えていることなので、具体的なお話がとても参考になります。

ざっくり分けて、あとはそのまま放り込むだけ

実は収納が苦手!という栗原さんが実践していたこと、それはあえて、見せることでした。

Bloomoi /
ご自宅のキッチンはどんな感じですか。
栗原さん /
元々あったキッチンを全部取り外して、好きなスタイルに一から造り直しました。うちは玄関から入ってすぐにリビング・ダイニングがあり、キッチンが正面に見える間取りなので、まず考えたのがインテリア性です。リビングからよく見える場所には、一目惚れして購入したアンティークのカウンターを調理台として設置。いつか対面にハイチェアを置いて、バーカウンターとしても使いたいですね。そして壁には、かわいいタイルを貼りました。目地のお掃除がちょっと大変ですが、それでも気に入っているので頑張っています(笑)もちろん機能性も重視して、シンクは業務用の大きなものを。ガスコンロも業務用にしたかったのですが、残念ながら住宅の構造上入れられませんでした。
Bloomoi /
「お客様からよく見えるということは、片付けやお掃除が大変ですね。
栗原さん /
そうなんですよ。ですからお掃除用品もかごにまとめてあり、思いついたときにパッと使えるようにしています。実は私、収納があまり上手ではないのですが、来客も多いので、あえて見せることで、自ら片付けざるを得ない状況を作っているんです(笑)。キッチンに普段出ているのは、必要最低限のもので、たまにしか使わないような調理器具やお皿、ラップなどのストックは、みんな地下のパントリーに。基本的に細かく分けるより、ざっくりとジャンル分けしたら、あとはまとめて放り込むというのが、私には向いているみたい。洋服も、1室をクロゼットルームにしているので、そこで着替えを済ませています。
Bloomoi /
私たちが提案する収納スタイルにも日用品をストックできる「スッキリストレージ」や、全身のコーディネイトまでできる「スタイルクロゼット」がありますが、栗原さんの収納法と共通点が多くて嬉しいです。

人を楽しませるには、まず自分が楽しまなきゃ

料理を作って人をもてなすのが好き、という栗原さん。その原動力はどこにあるのでしょうか。

Bloomoi /
よくホームパーティーをされるとお聞きしました。
栗原さん /
私、お酒が大好きなのですが、お酒そのものが好きというより、人と一緒に楽しい時間を過ごすのが好き。なので大勢集まれるよう、リビングの真ん中には10人くらい座れる丸いダイニングテーブルがどん、と置いてあるんですよ。ホームパーティーといっても、そんなに堅苦しいものではなく、簡単に鍋だけで済ませることもあるし、冷蔵庫に余った食材を一掃したいときに「家にあるもので料理するから、気軽に来て」って声をかけることも多いです。
Bloomoi /
栗原さんが料理をするモチベーションは何ですか。
栗原さん /
まず自分自身が楽しんでいることかな。料理もただ食べるだけではつまらないですが、「自分が食べたいものを美味しく作ろう」と思って美味しく作れたら嬉しいし、次は大切な人に作ってあげたい、その時間を共有したい、という気持ちになります。私にとって、料理をさらに楽しくしてくれるアイテムが食器。お気に入りの食器を見ていると「これに何を乗せて食べよう」「何を乗せたら美味しく見えるかな」と想像が膨らむんです。実は震災のとき、大切にしていた食器がほとんど割れてしまって、しばらくは恐怖とショックから立ち直れず、新しい食器が買えずにいた時期もありました。でも、やっぱり私は食器が好きで、旅行先や陶器市で出会ったものを徐々に集め始めています。ちょっといいアンティークの食器をお客様に出したときに、「これ、もしかして…?」なんて分かってくれる人がいたら、それだけで嬉しいですね。周りの人に楽しんでもらうために、まずは好きなものに囲まれている自分を楽しむ。それが私にとっては食器であり、お酒であり、料理だということかもしれません。

栗原さんのテンションを上げる瞬間

この距離感が快感!なんとなくそばにいる愛猫ダンプ

実家でも昔からネコを飼っていたのですが、この子は私がひとり暮らしを始めたときから飼い始めました。ブリティッシュ・ショートヘアのダンプです。私、この子が大好きで大好きで……。大好きすぎて、うっとうしかったのかな。最近は、膝に乗ってこないし、一緒に寝てもくれないんですが(笑)、今はこの距離感を楽しんでいます。

“幻”と出会える?人と人を繋ぐ料理とお酒

人と飲むお酒が大好きなのですが、特に好きなのがウイスキーと焼酎。先日、わずか3000本しか製造されなかった“幻のウイスキー”がどうしても飲みたくて、一生懸命探したんですが、もう手に入らない状況でした。それを友人の居酒屋で話していたら、隣で飲んでいたお客さんが「僕、持っているから、よかったらあげますよ」って!こういうことがあるから、人との出会いって奇跡だな、と思いますね。


お酒に合わせたおつまみをつくるのも楽しい。
写真はミートローフとニシンのマリネ。


愛するウイスキーを求めて、山崎の工場見学に。
嬉しすぎて「おおっ!」の表情。

遠泳だってなんおその 海と食事を楽しむ旅行

旅行が趣味で、お金が貯まって休みが取れれば、東南アジア各国からロンドン、パリ、イタリアとどこへでも行きます。恒例にしているのは、毎年自分の誕生月に行くハワイ旅行。そこで友達と一緒に、1時間泳いでイルカを見に行くんですよ。あとはその土地でしか手に入らないような調理器具や調味料を買ったり、シーフードレストランへ行ったり、勉強を兼ねて楽しいことを探し歩いています。


市場を訪ねるのも旅先での楽しみ。写真は活気あふれるタイでの1枚。


ハワイで遠泳の後にめぐり逢える、イルカと泳げる海!疲れも忘れちゃいます。

Photo:Makoto Nakagawa(interview)、hair & make:Risa Fukushima

インタビューを終えて

ファッションの世界から料理の世界に飛び込まれたという栗原さん。とても勇気がいることに感じますが、その経緯をお話しされる様子に「とても自然体で素敵な方だなー」と感じました。また、Brillia学芸大学のモデルルームキッチンが、ご自宅と似たレイアウトとのこと。「よく使うものはあえて見せる収納をしている」というのも、毎日料理をする主婦の方・料理好きの方には参考になるご意見ですよね。Bloomoiでも、見せる収納・うまく隠せる収納のメリハリをつけた商品を提案していきたいです。

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